激動編 その5

母は、60歳から書道を始めました。
丁度、10年目に父が亡くなった時、「南無阿弥陀仏と書けば」と言った事を思い出しました。
その文字が新しく建てた「お墓」に刻んであります。
ついでに表具をして巻物にしたのでした。
それをすっかり忘れていて、家具屋さんで南無阿弥陀仏の掛け軸を物色しておりました。
有名な書家や高名なお坊さんが書かれたものが並んでいます。
一本70万円もする物も・・・
そのお店では10万円程度のものが良く出るそうなのです。
ちょっと考えて見ます。と言って店を出たものの・・どうしようかなぁ と悩んでいました。
妻「何処かで見たような気がする」
叔父「確かあったような」
ん?。ありました。仏壇の脇に。
親とはありがたいものです。死んでもなお息子の財布を助けてくれます。
今は、床の間の母(自分の)のお骨の後ろに掛けてあります。

次回が最終回(科学で解明出来そうにないお話しです)