激動編 その3

最後に聞いた言葉は「はよ帰えらっせ。今から看護士さんに着替えさせてもらうから」だった。
入院して3日目の夕方、病院に見舞った母から聞いた最後の言葉だったように思う。
元気な様子を確認し、まだまだ大丈夫と確信して次の日から研修に出かけた。が、
妻の話しでは、研修に出た日から元気が無くなったらしい。
次の日は、食事も採れず・・
うわ言のように「お父ちゃんはまだかぁ〜(帰って来ないのか?)」と言っていたようです。
何かを伝えたい事があったのでしょうか?
丁度2年前に肝臓に腫瘍が見つかり、手術の出来ない場所でもあった事から入院もせず自宅で療養をしておりました。
本人には病気の事を話さず、最後まで知らなかったようです。
入院してからも「帰ってリハビリをする」と言っておりました。
それが、急変したのです。
皆様から頂いた沢山のご芳志は(封筒は)庭で燃やし、
その灰を母の愛した「ライラック」の根元に撒きました。