少し大人に

冷たい雨が降っていた。
妻に頼まれて、息子の卒業式に出席してきた。
息子も真面目に通学していたようで、3年間の一区切りを迎えた。
式では、1組と言う事もあって、父兄の席に一番近く、偶然にも我が目の前に座る事になった。
この時、何時もよりも多少髪型が乱れている。(ように思える)
毎朝、髪を整えて通学していたのに、最後の日は失敗したのか?
と、思ったが、良く見ると息子の周りの学友はもっと凄かった。(Lがいっぱいいる)
そんな少々驚きの中で、卒業証書授与式が始まって行く。
校長先生の「はなむけの言葉」はとても重みがあり、聞いている父兄の胸にもジ〜ンと響いて来る。
そっと見回すと、涙を浮かべる父兄も居る。(社会人のつらさが染みている)
「あ〜 良い話だ」家に帰ってからもう一度言い聞かせてやろう。(と、想う)
その時、息子は、いや、息子達は、「あくびをしているんだなぁ これが」
ガク!
妻が「着ていく服が無い」=サイズが合わなくなった。
と、言うので、出席したものだが、良い話を聞くことが出来た。
「ひょうたんからこま」と言う様な心境となる。
息子は、「追い出しコンパ」なるものに出席し、後輩からの祝福を受けていて帰りが遅くなった。
私は、家で息子が帰るのを待っていた。
(ところが その間に、校長先生のありがたいお話の内容を忘れてしまった)
これだからダメな社会人なのね・・・と 言う事が良く分かった。(ひょうたんからこま)