巣立ち

世の中の荒波をもろに受けて、合格したものの職に就けないで居た息子がようやく巣立って行った。
その時は、私の前を通り過ぎても一言も言わず振り返りもしなかった。
何か言おうとしたようだが・・・口に出すのをためらったようにも見えた。
もう二度とこの家では住むことが無いだろう。
家の中は、娘の部屋、息子の部屋、役割を終えた空間が広く感じる。
「雨」が降っていないだろうか?
地震」が起きてはいないだろうか?
気象情報を気にする所がまた増えた。