ハクサイ

甥は、今年から大学生となって一人暮らしを始めた。
「おかあさん、もうハクサイの漬物を送らないで」と携帯が鳴った。
義姉が手紙を添えて送ったものだが、それは漬物ではなかった。
市販の中華丼に入れて一緒に食べるようにと、一度煮上げたハクサイだったのだ。
一月が過ぎ、漬物のように酸っぱく変身したのでした。
「人の気も知らないで」と義姉が怒っている顔が目に浮かぶ。
一人暮らしを謳歌しているネ
そんな暮らしに戻りたいような、戻りたく無いような。